【新潟県で起業!】消滅可能性都市を減らす鍵は会社員にあり!お母さん起業家の挑戦!

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地域で活躍する多様な企業を特集するこの企画。「地方に移住したいけど、転職がうまくいくか不安」「移住の家探しや職探しの段階で諦めたことがある」このような理由で、地方移住に興味があっても検討をやめてしまう人が多くいます。そんな地方移住のハードルを少しでも下げるため、2019年2月1日に新潟県で起業し、新たなサービスを立ち上げる予定の伊藤綾さんにインタビューをする機会をいただきました。

地方で起業する男性が目立つ中、女性として、そしてお子さんを2人育てる母としての一面も持つ伊藤さん。「消滅可能都市を減らし、地方の衰退を止めるには移住者を増やすことが大切。そして移住者を増やすためには、まず会社員として地方で生活できる人を増やすことが最優先」と語る、彼女の思考に触れていきます。

移住者を増やして、消滅可能性都市を減らしたい。

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―まずはじめに伊藤さんの自己紹介をお願いします。

伊藤)伊藤綾です。0才と3才の子供がいます。会社は2019年の2月1日にきら星株式会社として登記をしたばかりです。会社のミッションは、消滅可能性都市をなくすこと。具体的な事業としては、地方に移住したい人のための相談窓口業務など、移住関連サービスを行政受託することと、採用したい地元企業のマッチングサービスを考えています。今は、まだ始まったばかりなので新潟県を中心に広げていきますが、今後は全国に展開していきます。

―なぜこのような地方での人材マッチングサービスを事業として始めようと思ったんですか?

そもそもですが、移住して暮らすとなると、仕事がないと生きていくことはできません。いくら地方で生活費が抑えられるとはいえ、仕事がなければ生活できません。しかし世の中の風潮として、地方に移住して起業するという風潮がある気がします。もちろんこれが悪いとかではなく、割合的に考えたら圧倒的に起業をする人よりも会社員の人が多いと思っているんです。

会社員として稼いでいく人の方が多いはずなのに、新しい人の受け入れが整っていない地域がたくさんあります。そこで私は、地方に移住しても仕事がすぐに見つけられることで、移住のハードルが下がるのではないかと考えました。その結果、地方の衰退や人材不足も副次的に解決されるのではないかと思っています。

ー地方で転職先を見つけるのはどのくらい大変なのでしょうか。

よくある話だと、地方移住を検討する際に複数の場所をたらい回しにされてしまうことがあります。行政なども移住する人向けに対応はしていますが、仕事を探す場合、ハローワークしか選択肢がない地域は、ハローワークの場所案内に留まってしまいます。ではハローワークで居住地が見つかるかと言われれば、不動産屋に行ってくださいとなる。その結果、移住相談サービスは窓口紹介機能で終わってしまっているケースが見受けられます。

移住を検討する段階ではやる気があっても、ハローワークに不動産に行政にと動いて色々な手続きをしないといけなくて疲れてしまう。知らない土地でいきなり不動産屋に飛び込むというのも、勇気がいりませんか?中には途中で移住を諦める人も出てきているのも事実です。その不便を解消するソリューションとして、私たちは移住相談をワンストップなサービスとして提案します。自治体さんと連携して進めていきたいと考えています。

地方はマネジメント層が人手不足。東京で埋もれてるくらいなら地方でポジションをとった方がいい

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ー伊藤さんは、地方でサラリーマンとして働くことを推奨していらっしゃいますが、移住者に活躍の場はあるのでしょうか。

ありますね。特に30〜40代のマネジメント層が不足しています。もちろん現場で活躍する人も足りてないですが、事業を推進していける層は特に需要があると感じています。マネジメント層が育っていないことで、50-60代が次の世代に事業後継できないので、なかなか会社をやめることができないという問題も生じ始めています。

ー東京でキャリアを積んでる人にとって、地方移住はキャリアアップに繋がるんですね。

給与水準という観点で考えれば、東京よりは下がらざるを得ないです。ですが、給与水準が下がることと引き換えに、満員電車での往復2時間、残業が多く、帰っても子供の寝顔を見るだけといった生活を変えることはできます。もちろん、東京でビジネス経験を積んでいる人は、それなりのポジションを取れると思います。トレードオフをしっかり考え、自分の人生の中で何が大切なのか見極めた上で地方に移住すればたくさんの恩恵を受けれますよ。

女性起業家は珍しいからこそ、無条件に応援してもらえる。

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ー伊藤さんのように、お子さんもいて地方で起業する女性は少ないと思います。実際、かなり珍しいですよね?

そうですね。地方で女性が活躍すること自体が珍しいです。先日、町長に表敬訪問にいく際に子供たちを連れて行ったら、町長もすごく笑顔になっていました。祖父に近い年齢から見たら、娘世代のお姉ちゃんがちびっこ連れて頑張ってるという事実だけで無条件に応援してくれたりします。そういう意味では男性の起業家よりも地方で起業はしやすいのではないかと思います!特にみなさま、話を聞いてくださりますね。いきなり門前払いされることはほぼないです。そうはいっても、女性だからという理由ではなく、地方自体が閉鎖的なために、起こる問題もあります。

ー例えばどのような問題が発生したんですか..?

2017年にも起業を考えていて、色々動いていた時のできことです。不動産屋のサイトにも出ている賃貸物件を借りようと思っていたのですが、「知らんもんが多く出入りするような施設には貸したくない!」と言われて断られてしまいました。当初は、商店街の中で飲食店とコワーキングスペース併設で移住者と混じれる、そんな場所を考えていました。湯沢は観光地なので、かなり外部の人を歓迎する傾向が強いと思っていましたが、一部の人からしたら、物件への出入りが激しいことで嫌悪感も覚える人も多いようです。空き家があるのに貸す人が少ないという理由も、地縁という信頼感を重要視する価値基準によるものかなと思っています。

個人事業主から地方で起業したい人はビジネスコンテストを活用した方がいい。

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ー伊藤さんは2017年に起業に挑戦されたと聞きました。どのような状態からのスタートだったのでしょうか。

私の場合は、個人事業主に毛の生えた形からの起業でした。事業をやるにあたってネックなのが資金。まずは安定して事業を進めていくための資金をなんとかする必要があったんです。資金問題を解決するために、ビジネスコンテストに参加しました。2017年に1回目のビジネスコンテストに参加した後、出資してくださるパートナー企業に出会えたことで事業資金はクリアしたのですが、2018年にも再度参加することになりました。

ー事業面でのお金の不安は消えた中で、なぜ2年連続で参加されたのでしょうか。

1年目は資金、2年目はネットワーキング・営業活動と目的が異なっていたのが参加した理由ですね。1年目は資金づくりが目的でしたが、ビジネスコンテストを通じて、湯沢町以外での繋がりが増えたということが一番の得たことでした。多くの自治体でのニーズがあるということも確信したので、自分のビジネスプランを多くの人に知ってもらいたいと参加目的が変わってきました。

ー今後、地方で起業しようと考えている方はビジネスコンテストに参加することをオススメしますか?

オススメしますね。私は、県のビジネスプランコンテストに参加しました。そこで地域は違うけど新潟で頑張る起業家さんと繋がって、情報交換したり、頑張っている人の様子を知ることができたなどのメリットがありました。もちろん、資金や営業面での効果も期待できるので、起業しようとしてる人はビジネスプランコンテストに挑戦してみるのはいいことだと思います。

―ビジネスコンテスで繋がりができたのは県内の他の地域だと思うのですが、自分が活動したい地域の方とはどう繋がるのがいいのでしょうか。

私の場合は、ALL YOUTH 湯沢という地元の若者の団体と繋がりました。街をよくしたい地元の若者がたくさんいるので繋がって、情報交換をさせてもらっています。まずは、地域の団体のメンバーと繋がると地域に入っていくきっかけにはなると思いますね。その後は、地域の商工会と繋がりながら、会合に行くなどして地道に活動を重ねてきました。地元の団体から情報を聞きつつ、なおかつ繋がっていくのがいいと思います。

みんなが住みたい地域で住める選択肢をつくりたい

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ー最後に伊藤さんの今後の目標を教えていただけますか?

消滅可能性都市をなくすことが会社のミッションと最初にも伝えました。その先にあるのは、みんなが住みたい地域で住める選択肢を作ることです。
それを実現できる環境は起業だけじゃなくて、会社勤めでも実現できると私は思っています。「地方に仕事がないから」とか、「転職のハードルが高いからと」いった地方での暮らしを諦めることを正当化してしまう障壁は取っ払いたい。

だから私は、マッチングサービスで地方に移住するまで・してからの障害物をできる限り無くしたいと思っています。地方に移住したいけど、なかなか一歩踏み出せない人たちのために、会社員として都会以上に充実した生活ができる環境を、地方でつくる。 それが私の新しい仕事だと思っています。スキーが好きな人は雪国へ、農村でゆったりしたい人は内陸の町で、サーフィンが好きな人は海岸が近い町で。自分の好きな土地で生きられることが、個人の人生の充実に繋がるのではないでしょうか。

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執筆者:中村創

協力 ローカルクリエイターラボ